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遺産は相続人で自由に分けられるのか

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相続が発生した際には、誰がどの程度の財産を相続するのかという点に関心が強くなりがちです。
自分はどの程度相続できるのかや、相手の相続内容など気になることは多いのではないでしょうか。
今回は、遺産は相続人で自由に分けられるのかについて解説します。


遺産は相続人で自由に分けられるのか

まず、遺言書がある場合についてです。
遺言書がある場合には、基本的にはその遺言書の内容通りに相続が行われることが多いですが、相続人全員の同意があれば、遺産分割協議を開き、遺言書とは異なる相続内容に基づいて相続を行うことができます。

次に、遺言書が無い場合についてです。
この場合、遺産分割協議を開き、相続内容を決めます。
法定相続人には、それぞれ法定相続分がありますが、遺産分割協議ではその法定相続分とは異なる割合で、相続内容を決められます。
ただし、後のトラブル防止のために遺留分には注意しておいたほうが良いといえます。

遺産分割協議において相続内容を決めるには、相続人の全員が最終的な相続内容に同意しなければなりません。
つまり、一人でも協議の結果に同意しなれければ、遺産分割協議による相続内容は決定されません。


遺留分について

遺留分の割合は、法定相続分の半分です。
遺留分は兄弟姉妹には認められていないため、兄弟姉妹以外の法定相続人には遺留分がある、ということになります。

法定相続分は、どのような相続人がいるかで変わります。
例えば、相続人が配偶者、子A、子Bの3人の場合について考えます。
この場合、遺留分はそれぞれ、1/4、1/8、1/8です。

もし、相続内容が遺留分を侵害している場合には、その相続人は、「遺留分侵害額請求」を行うことができます。
逆に言えば、この請求をしないと、侵害された遺留分に相当する金銭を得られません。
この請求ができるのは、「相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知った日から1年」または「相続開始の時から10年」までです。
時効があるため、早めに請求をすることをおすすめします。


相続はみらい法律事務所にご相談ください

今回は、遺産は相続人で自由に分けられるのかについて解説しました。
遺産分割協議においては、法定相続分とは異なる割合で相続内容を決められますが、遺留分を侵害する内容となっていると、後のトラブルにつながる可能性があります。
また、遺留分を侵害されており不服がある場合には、遺留分侵害額請求を起こすという選択肢もあります。
この請求を起こせる期間は限られているため、早めに請求を起こしましょう。

みらい法律事務所では、相続に関するご相談を受け付けております。
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